感想ノート

観劇の感想など。一部ネタバレしてます。

あなたがいる世界なら

1年目はいないことに泣いてばかりいた。

2年目はいないことに憎たらしささえ感じた。

3年目はいないことに慣れてしまった。

 

4年目はあなたが笑っていることがわかったから、やっと私の世界に色が戻ってきた。

 

あなたが事務所を退社してから、不安だったことが3つある。ひとつめは、姿をもう二度と見ることができなかったらどうしよう。ふたつめは、健康でなかったらどうしよう。みっつめは、再び顔を見ることが叶ったとき、私の心がもうときめかなかったらどうしよう。でも、そんな不安は杞憂だった。

ずっと音沙汰がなかった彼がついに姿を見せてくれた。1月に仲良しの友達の舞台のゲネプロに来ていて、その子のツイッターで微笑んでいる姿を見ることができた。その2ヶ月後、ついに卒業したミュージカルの同窓会に出ていて、集合写真に写っていた。どちらも、お写真に写る姿は、とてもとても可愛くて、かっこよくて、一般人をやってるとは思えないくらいキラキラして見えた。その姿はまるでスポットライトが当たっているかのように眩しくて、なんだか涙が止まらなくて、たまらない気持ちになって、胸がいっぱいで苦しかった。その写真は、本人にとっては、もしかしたらなんてことない1枚だったのかもしれないけれど、私にはずっとずっと待ち望んでいた1枚だった。やっと、会えた。いなくなってから、私はたくさんの思い出を心の奥に閉じ込めて、鍵をかけた。さらに、その上から不安な気持ちやさみしい気持ちで覆い隠して、二度と開かないように呪いをかけていたんだと思う。素敵な思い出が色褪せてしまわないように。でも、過去の彼じゃなくて、今の彼を見つけた瞬間に、その呪いがついに解けた気がする。四年前のクリスマスに止まってしまった私の時間が動き出した。

もちろん、彼に言いたいことはいっぱいある。なんで事務所辞めたの?なんで板の上に帰ってきてくれないの?なんで丸3年も姿を見せてくれなかったの?「なんで?」を言い始めたら止まらなくなる。だけど、今は聞かなくてもいい。いつか、また同じ夢を見ることができたら、そのときに聞かせてほしいなと思う。

 

 

とおるくん、29歳のお誕生日おめでとうございます。昔のあなたじゃなくて、今年のあなたの姿を思い描きながら、おめでとうと言えることが、こんなにしあわせなことだと思いませんでした。大好きなあなたの20代最後の1年が、どうか素敵なものになりますように!