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感想ノート

観劇の感想など。一部ネタバレしてます。

ミュージカル ロミオ&ジュリエット

割とかなり前になるのだけど、アミューズ様がBLACK&WHITEという最高にありがたい舞台をやってくださったことがある。たっくんが黒い天使のクロで、通が白い悪魔のシロで、その時代では共に生きることができず、現世でシロクロはドリタクとして出会い直せたという話で、ドリタクがドリタクしてるだけで既に最高だったのだけど、そこで、私は平間壮ちゃんに出会った。その前から壮ちゃんのことは知っていたのだけれど、その日からアミュメンの中でいちばんの優先順位を持って追いかけるようになったのがそのときだった。

ただ、壮ちゃんという人は役者というより、ダンサーとしての側面がとても強くて、ハンサムとかで聞く限り、歌に難ありというわけでもないし、いつかミュージカルに出てほしいな、なんて思っていた。アミューズではいつもはるたけりゅうくん、ドリタクに続く6番手くらいだったけど、ミスティックトパーズ(これもアミューズ舞台)あたりから、なんとなく風向きが変わってきて、アルカードからは完全に追い風になったと思う。そして、ミュージカルに出てる子との共演もよかったのか、役者というものに魅力を感じてくれたのか、ミュージカルのオーディションを受けてくれた。そこで射止めたのがレディベスの舞台。彼がレディベスに出た時は最高に嬉しくて。そのあとオーシャンズの大阪公演に呼ばれて。この流れで、RENTのエンジェルとか、ロミジュリのマーキューシオとか、絶対に壮ちゃんにぴったりだからいつか…と思ってたらこんなに早くどちらも見れることになるとは思わなかった。ファン冥利につきすぎて、こんなに夢が叶ってばかりで、私はいいのだろうか。なんと、今年はマーキューシオもエンジェルも観れるのだ。

 

というわけで、前置きが長かったのですが、念願の平間壮一マーキューシオを見に、ロミオ&ジュリエットを観劇してきました。

若返りを図りまくっているキャストや一新した衣装について始まる前からいろいろ言われていて、私も一抹の不安を隠せずにいたんだけど、いざ行ってみたら、若返りは本当に成功だったと思う。今まではやっぱり育様や昆ちゃん、理央さんやしろたんなどなど、相応の実力者が出ていることが多くて、それはそれでよかったんだけど、今回私が見た大野ロミオと生田ジュリエットは初々しくて危うくて、そこがとても魅力的だった。そもそも大人になってしまった私のような者は、ロミオとジュリエットのたった一晩の情熱的な恋とか、ティボルトとマーキューシオの憎しみとか話の主軸になっているところにイマイチ共感することができてこなかったんだけど、今回は若いコンビの一生懸命さとか壮ちゃんと大ちゃんの狂気とか、共感するとかそういうのじゃなくて、とにかく演じる側から放出される感情にあてられていく感覚に陥った。本当にひばりのシーンであんなに泣いたことはこれまでなかったし、ティボルトとマーキューシオが戦いあう場面で怖いと思ったのは、初めてだった。ほんと、すごかった。

ベンウォーリオは馬場さんを選んだんだけど、まあ馬場さんだった。あの中でいつもの馬場さんらしさを貫けるのは、彼のすごいところかも。矢崎回も観たかったんだけど、見れずじまい。ただ矢崎くんはとても正統派のかっこよさもある俳優さんなので、次はロミオを演じる機会があるといいな。

劇場に対してはこれいつも言ってるんだけど、ACTシアターはロビー狭すぎる。トイレも少ない。現代的な建物だし、小池先生の作る東宝のロミジュリのイメージにはぴったりな気もするけど、やっぱり物販列すごいことになるし、トイレ急かされたりすると、すっかり頭が現実に戻ってしまうので、ちょっとそこが気になる。でも、ワインがしっかりグラスで飲めるのはいいところで(トイレが混むからか、案外喫茶スペースは混まないときがある)、幕間はワインを飲みながら、わんわん泣いた。1幕はまだ何も終わっていないのだけれど、壮ちゃんの頑張りが嬉しかったのか、シルビアさんの乳母のソロが感動したからなのか、最後のエメがよかったのかわからないのだけれど、なんだか心が揺さぶられていて、なかなか落ち着かなかったのだ。それはやっぱりいい意味で完成されてないものだったからこそ、いろんな役のいろんな感情にぶつかることができたからなのかなと思う。ついつい、何度も観ている作品って、この役を演じる理想の役者がいたりして、その人じゃなかったり、その人に雰囲気が似てないと、イメージと違うとか言って観る前から批判してしまったりするんだけど、本当に観てみないとわからないものだなぁと改めて思った。