感想ノート

観劇の感想など。一部ネタバレしてます。

ミュージカル ロミオ&ジュリエット

割とかなり前になるのだけど、アミューズ様がBLACK&WHITEという最高にありがたい舞台をやってくださったことがある。たっくんが黒い天使のクロで、通が白い悪魔のシロで、その時代では共に生きることができず、現世でシロクロはドリタクとして出会い直せたという話で、ドリタクがドリタクしてるだけで既に最高だったのだけど、そこで、私は平間壮ちゃんに出会った。その前から壮ちゃんのことは知っていたのだけれど、その日からアミュメンの中でいちばんの優先順位を持って追いかけるようになったのがそのときだった。

ただ、壮ちゃんという人は役者というより、ダンサーとしての側面がとても強くて、ハンサムとかで聞く限り、歌に難ありというわけでもないし、いつかミュージカルに出てほしいな、なんて思っていた。アミューズではいつもはるたけりゅうくん、ドリタクに続く6番手くらいだったけど、ミスティックトパーズ(これもアミューズ舞台)あたりから、なんとなく風向きが変わってきて、アルカードからは完全に追い風になったと思う。そして、ミュージカルに出てる子との共演もよかったのか、役者というものに魅力を感じてくれたのか、ミュージカルのオーディションを受けてくれた。そこで射止めたのがレディベスの舞台。彼がレディベスに出た時は最高に嬉しくて。そのあとオーシャンズの大阪公演に呼ばれて。この流れで、RENTのエンジェルとか、ロミジュリのマーキューシオとか、絶対に壮ちゃんにぴったりだからいつか…と思ってたらこんなに早くどちらも見れることになるとは思わなかった。ファン冥利につきすぎて、こんなに夢が叶ってばかりで、私はいいのだろうか。なんと、今年はマーキューシオもエンジェルも観れるのだ。

 

というわけで、前置きが長かったのですが、念願の平間壮一マーキューシオを見に、ロミオ&ジュリエットを観劇してきました。

若返りを図りまくっているキャストや一新した衣装について始まる前からいろいろ言われていて、私も一抹の不安を隠せずにいたんだけど、いざ行ってみたら、若返りは本当に成功だったと思う。今まではやっぱり育様や昆ちゃん、理央さんやしろたんなどなど、相応の実力者が出ていることが多くて、それはそれでよかったんだけど、今回私が見た大野ロミオと生田ジュリエットは初々しくて危うくて、そこがとても魅力的だった。そもそも大人になってしまった私のような者は、ロミオとジュリエットのたった一晩の情熱的な恋とか、ティボルトとマーキューシオの憎しみとか話の主軸になっているところにイマイチ共感することができてこなかったんだけど、今回は若いコンビの一生懸命さとか壮ちゃんと大ちゃんの狂気とか、共感するとかそういうのじゃなくて、とにかく演じる側から放出される感情にあてられていく感覚に陥った。本当にひばりのシーンであんなに泣いたことはこれまでなかったし、ティボルトとマーキューシオが戦いあう場面で怖いと思ったのは、初めてだった。ほんと、すごかった。

ベンウォーリオは馬場さんを選んだんだけど、まあ馬場さんだった。あの中でいつもの馬場さんらしさを貫けるのは、彼のすごいところかも。矢崎回も観たかったんだけど、見れずじまい。ただ矢崎くんはとても正統派のかっこよさもある俳優さんなので、次はロミオを演じる機会があるといいな。

劇場に対してはこれいつも言ってるんだけど、ACTシアターはロビー狭すぎる。トイレも少ない。現代的な建物だし、小池先生の作る東宝のロミジュリのイメージにはぴったりな気もするけど、やっぱり物販列すごいことになるし、トイレ急かされたりすると、すっかり頭が現実に戻ってしまうので、ちょっとそこが気になる。でも、ワインがしっかりグラスで飲めるのはいいところで(トイレが混むからか、案外喫茶スペースは混まないときがある)、幕間はワインを飲みながら、わんわん泣いた。1幕はまだ何も終わっていないのだけれど、壮ちゃんの頑張りが嬉しかったのか、シルビアさんの乳母のソロが感動したからなのか、最後のエメがよかったのかわからないのだけれど、なんだか心が揺さぶられていて、なかなか落ち着かなかったのだ。それはやっぱりいい意味で完成されてないものだったからこそ、いろんな役のいろんな感情にぶつかることができたからなのかなと思う。ついつい、何度も観ている作品って、この役を演じる理想の役者がいたりして、その人じゃなかったり、その人に雰囲気が似てないと、イメージと違うとか言って観る前から批判してしまったりするんだけど、本当に観てみないとわからないものだなぁと改めて思った。

おとめ妖怪ざくろ

おとめ妖怪ざくろを観劇した。

公演が始まる前からDVDを予約しないとイベントに参加できないとか、公式が定価以下を出しちゃったりとか、なんとなく納得しかねることがたくさんあって、でも作品を観ないところで良し悪しを判断したくないとも思って、公演前々日にチケットを譲ってもらった。

結論からいうと、面白かった。原作を知らないので、ここが改変されてるとか、本当はこういうキャラなのにとか、そういう気持ちにならないのもあるかもしれないけれど、長い作品を2時間でよくまとめたなと思えるくらいには、ストーリーがわかりやすく、展開にもついていきやすかった。3人のカップルが想い合うのも自然な流れで観ることができたから、話が多少急に進んでも唐突に感じることもなかったし、その中でコバケンさんの存在がいいスパイスになっていて、ただの2.5次元でなく、小劇場系の芝居を観てるような感覚になったりもした。

主演の遊馬くんも私はなかなかよかったと思う。まず、背が高くてスタイルがいいというのは、それだけで魅力的だった。発声はまだまだ経験不足かなと思う場面が何度かあったけど、それと同じくらい良い声だと感じることもあって、いまおそらくアニメの声優さんに似せようと無理して作ってる声色が自然になったら、もっといいんじゃないかなと思った。ただ、初主演と銘打たれて、集客のプレッシャーや批判を一身に受けてるのにもかかわらず、どう考えても総角は主役ではなかったので、少し可哀想に思った。総角役が主演と言うのなら、多少改変したとしても彼視点で脚本を描いてあげないと箔がつかないのではないかな。実際どう贔屓目に見たって、主役はざくろだったし、ざくろが主役じゃないとおかしい脚本だったわけなんだけど、彼は座長として頑張らなくてはいけなくて、というところに、なんとなくアンバランスさを感じた。なんせ、座長という大役に対しての必死感がすごかったので、そこまでプレッシャーかかってるのに、ストーリー上主役じゃないというのは、なんとも損な役回りだったかも。

あと、彼はお見送りのとき、誰よりもニコニコしていて、誰よりもありがとうございますって言い続けていて、褒められれば嬉しいという気持ちを表情でも言葉でも表していたのが、印象的だった。終演後のお見送りって、要はチケットが売れないからやるんだろうけど、それでもあんなに一生懸命お見送られて嫌な気持ちになる人はいないんじゃないかと思うくらい頑張っていた。私なんて、いざとなるとかっこよかったですくらいしか言ってあげられないんだけど、そんな単純な褒め言葉しか送れなくても、ありがとう、嬉しいですと丁寧に返してくれて、好感度上がった。媚びてると言われることもあると思うけど、自分のファン以外の客に、自分のファンになってもらおうと媚びることは、なかなかに努力が必要なんじゃないかと思うし、純粋に頑張ってるなと思った。

ざくろ役の野田和佳子さんがまた華があって、まさにヒロインだった。歌もうまいし(でも少し歌いにくそうな曲すぎた気がする)、申し分なかった。ざくろのときも勿論可愛いんだけど、特に突羽根のビジュアルのときは息をのむ美しさだった。作中でも天女と評されていたけど、まさに天女のように綺麗だったし、途中までざくろの子と同一人物に見えなかった。

あと、個人的には薄蛍ちゃんがすごく可愛くて、演技も繊細でいいなって思った。普段はアイドルとは全然思えないくらいお上手だったので、是非他の舞台でも観てみたいなと思った。

他の出演者の方々は若い女の子が多かったんだけど、総じてお上手だったのと、安里くんが私の持ってるイメージとは全然違っていて、びっくりしたし、かっこよかった。演じ方によっては共感してもらえなそうな役だったけど、情けないところも、まとめて好きになれるようなキャラクターになっていて、うまい子なんだなと思った。

 

だけど、こんな前向きな感想が書けるのは、多分私が定価以下で譲られたチケットで観ているからなんだと思う。最近どこもチケット代が上がる一方だけど、8000円のチケット代というのはかなり高いという認識が制作側にはあるのだろうか。ファンはどんなものでもいくらでもお金を使ってくれると思っているのだろうか。正直面白かったし、特に芝居に大きく不満があるわけではない。だけど、8000円の芝居かどうかと言われれば、セット、キャスト、劇場、制作、いろんなものを総合してみると、その値段のものだったとは思えなかった。私はせいぜい5000円くらいかなと思った。いくらならチケット代出せるかなんて、人それぞれの感覚にも寄るとは思うけど、実際公式が値下げチケットやリピーターチケットとして販売したチケットの金額が5000円だったから、おそらく一般的にはこれくらいの金額が出せるギリギリのところなんじゃないかと思った。そして、リピーターチケットで3000円も値下げするのを、私は初めて見たんだけど、こんな大幅にあっさり下げるくらいだから、制作側も元々5000円くらいの価格設定でいいと思ってたんじゃないかと思う。それでも強気の価格設定にしたということは、まぁ、出演者の固定ファンがこれくらい出すと踏んでいたんだろうな。相場より高くても、どうせ買うんだろと。

イープラス先行予約特典、出演者オリジナル特典付き最速先行予約特典、S席特典。この舞台では推しの写っている特典を制覇するためには、それだけで3公演分チケットを買わないといけない。その上、DVD発売イベントに参加するためには舞台を観る前に6800円+税のDVDを予約しないといけない。さらに物販もあって、すっかりおなじみのブラインドパッケージものも何種類かあって、最後の最後、初日にはなんか10000円のA2写真を売っていた。推しの為に惜しみなくお金を使うのがファンなのではという定義に対して、ある程度共感する私でさえ、このレベルでの出費が続いたらと思うとゾッとしてしまった。推しも退社前はホストちゃんくらいしかこういうのなくて、そのあとはネルケの大きめの2.5次元と東宝ばっかり観ていたから、本当に衝撃的だった…。いま、推しのために小さめの2.5次元の舞台に全通して物販コンプリートするのこんなに大変なの…?これに加えて、写真集とかよくわからんDVDとか、トレーディングカードとか、そういうものの販売も流行ってるけど、それ全部追うのって本当に大変だと思う。若手俳優の引退が相次いだ頃、いつまでも推しがいると思うなといった論調が多かったけど、逆にいつまでもファンがいると思うなと思ってしまった。平日も駆けつけるし、高くてもチケット買ってくれるし、同じもの何個も買ってくれるから、誤解を生んでるのかもしれないけど、ファンは大抵ただのOLだし、そんな生活に余裕があるわけでもないよ。どうか、いい関係を築かせていただきたい…。なんか、勝手に今後の自分の若手俳優オタ人生に不安を感じてしまったのでした。

 

 

 

2016年振り返り

1月

月組『舞音-MANON-』/『GOLDEN JAZZ』

マノンのほうはなんとも…期待度が高かったから…という感じ…。ゴールデンジャズは楽しかった。

 

2月

地球ゴージャス『The love bugs』

壮ちゃんを事務所がフィーチャーしてくれて、ありがとう公演。まさかのバッドエンドだったので、なんとも言えない気持ちに…。地球ゴージャスは明るく楽しいほうが好き…。あと個人的にまだ女蘭寿さんに慣れず、なんかさみしかった。でも、蘭寿さんには蘭寿さんの人生があるからって自分に言い聞かせてたら、蘭寿さん結婚しちゃった。

 

雪組るろうに剣心』×2

チープな悪役もだいもんがやるとかっこよくなる不思議。女の嫌いな女を嫌味なく演じられる咲妃嬢は本当にすごいと思った。宝塚ファンじゃない層もたくさん観に来ていたと聞きます。雪組ってすごい。そういえば月城かなと、月に来るんだな…たのしみ…。

 

3月

ピューロランド『ちっちゃな英雄』

まおくんがそろそろ卒業だったので、また行きました。まおくんのジョージは、殿堂入りだよ。芝居もダンスも、ファンサも全てにおいて非の打ち所がなかった。マイメロちゃんをエスコートするところなどは、まおくんはサンリオのキャラクターなんだ…と妙な感動を覚える。写真買ってもサンリオのポイントつくのすごい。

 

宙組Shakespeare 〜空に満つるは、尽きせぬ言の葉〜/HOT EYES!!』×2

芝居もなかなかによかったし、ショーに関しては、最高だった…。みりおんはまたラブラブのヒロインとは言い難かったけど、大変に可愛らしかったのでよい。まぁさまの長髪と赤いお衣装最強。まかうらビジュアル最高。ショーは、まぁさまのホットアイズはもちろんのこと、すっしーさんの男の色気にメロメロに…。いつでも思い出せるよう、CDを購入。

 

暁のヨナ』×4

なんやかんや文句も言いましたけど、今となってはジェハさん最高という思い出だけが強く残っている。あとツンデレ演じる松下優也くんは天下一品だったなぁ。続編ないのかなぁ。なんとなく、ネルケじゃないほうのふしぎ遊戯みたいに続くのかと思ってたんだけどなぁ。ヨナちゃんお嫁にいっちゃったしなぁ。またみたいなぁ。


4月

『1789 - バスティーユの恋人たち -』

かーねね最高。りかさんも素敵だった。満足満足。

月組のときも思ったけど、ロナンとオランプちゃんがなぜ恋に落ちるかわからないし、特に共感もしないんだけど、曲がいいのでそういうところが帳消しになるミュージカル。帝劇版のオリジナル曲が特によかった。朝まで語ろう〜肩を組み〜の歌は、和樹さんと大ちゃんとゆんが帝国劇場のセンターで3人で歌っている姿も相まり、なんだか泣けてしまった。世界を我が手には、歌詞がなんともな…。私自身ソニンちゃんのソロ楽しみだったし、史実なのはわかるんだけど、現代の女性の感覚には合わないかも。逆に最後の悲しみの報いのシャルロットちゃんのソロは考えるより先に体が反応して泣けてしまうくらい、共感性がある。「悲しみの報いとして、人は夢を見る権利を持つ」なんて言葉に共感するほど大きな人間じゃないのに不思議。

あと、ダントンと結婚したい人続出してたけど、私もダントンと結婚したいと思った。ダントン沼。なお、CDはかーねねてぺさやどちらも購入。


『ハイパープロジェクション演劇 ハイキュー!! 頂きの景色』×3

 初演の時も思ったけど、傷ついたひとりぼっちの王様が、烏野をトラウマから救う物語なんだなぁと思った。日向には空中で戦える武器を与え、スガさんが再びトスを上げられるように導き、旭さんにスパイクが決まる快感を呼び覚ました。そして、飛べない烏たちが全国を目指せるという、希望を生み出したんだと思った。

2.5次元ってたまに作り手と解釈違いを起こすことあるんだけど、ハイステはぴたりとハマれたなぁ。

 

朗読劇『私の頭の中の消しゴム』 

こんなに毎年上演されてる作品を初めて観に行った。枯れるくらい泣きっぱなしだった。話的には何度も見るのはキツイし、特に共感しどころがあるわけじゃないんだけど、それでも本当に泣ける。私は壮ちゃん目当てだったんだけど、これ本当相手が和音美桜さんで本当よかったなーと思った。ちょっとアイドルちゃんだったら嫌だったかも。個人の感覚的な問題です。


5月

『1789 - バスティーユの恋人たち -』

さやンプ、花マリーも最高に可愛かった。

 

『ハイパープロジェクション演劇 ハイキュー!! 頂きの景色』×1、ライブビューイング

影山が好きなので、本当影山のことばっかりになるんですけど、個人的に影山にとって北一でのラストゲームがトラウマのように表現されてるのが、解釈として合っててなんか安心した。初演よりさらに傷ついたことが表現されてた気がしたんだけど、それって本当にきちんと影山というキャラクターの生き様を作り手が考えてくれてる気がして嬉しかった。

 

『ハイステ初演のDVDイベント』

昼の回だったので、たつなりくん眠そうだった(笑)


6月

『ラディアント・ベイビー~キース・へリングの生涯~』

私の中の2016年MVP。CD化希望。音楽がとにかくよかった。最後の曲、壮ちゃんと知念さんが歌い始めるやつだったかな?何度聞いても涙が止まらなくなる。全編通して、演者の勢いに当てられちゃう感じ。考えるな感じろ的な舞台。

 

『ランチタイム終わりました。DVD発売イベント』

最前列で緊張してたら終わってた。これも昼の回に行ったので、眠そうだった。

 

『歌劇「明治東京恋伽」』

脚本がかなりよかったので、予想外によかった作品。歌劇と名乗ってしまってるから、歌のうまさという評価もしないといけないのが辛い。ミュージカルとしては20点。乙女ゲーの舞台としては90点。という感じ。

脚本がきちんとまとまってるので、原作知らない人が置いてけぼりにされるわけでもないし、見せたいコンビというのが明確だから萌えやすい。祥平くんとあらやんはさすがというところで、特にあらやんはキャラクターを演じながらも自分のファンが何をしたら喜ぶかというバランスが絶妙。遊馬くんは私は中々よかったと思う。スタイルがいいから立っているだけで目を引くし。歌はこれからミュージカルも出たいなら頑張ろうという感じだけれども、確かに飛ばなくてもよかったけども、酷評するほどではなかったかな。甘やかしてるかな。

昔の2.5次元に比べれば、相当出来はいいけど、その分値段も上がってるので、そういうところを加味すると、文句を言う人がいるのもわかるかなぁ。5000円くらいだったら、ね。


7月

『舞台「戦国無双」四国遠征の章』

脚本にまとまりがなさすぎて、石田三成主演のつもりの人には、もやもやが残った気がする。初演もそうだったよね。主役不在になりがちの演出はどうも苦手。でも演者の出来がいいから、結局DVDは買っていた…。植ちゃんが石田三成演ってくれてうれしかったんだもん。あと、荒牧くんがなんであんなに引っ張りだこなのかよくわかった。私の大好きな大殿を猪野くんが素敵にやってくれてうれしかった。続いて欲しいけど、作品の方向性は考えてほしい、そんな作品…。

 

『舞台「K -Lost Small World-」』東京×1、京都×1

Kは人生。

美咲と猿ちゃんに出会わせてくれた植ちゃんと安西に感謝である。言葉にしないと人には伝わらないんだけど、言葉にするのが難しいくらいに心を掴まれた作品。あまりにも魂に響き、急遽、京都にまで行ってしまった。

Kを語るとしたら、こんな片手間では語りたくないので、また後日語りたい。

 

雪組ローマの休日

ちぎみゆってすごいなぁと思った。なんかなにやってもピッタリだし、くっつかない話でもきっちりトップコンビらしいというか。

そして、あんりちゃんが勝気で最高に可愛かった。

 

『ライブスペクタクル 「NARUTO」』

再演。正直、長編をまとめているから、ほしいところがなかったりするんだけど、それでもよくまとめたという賞賛のほうが強いので、許しちゃう、みたいな作品。周りの人はみんなカブトが出るタイミングでオペグラあげてた。私もあげてた。

 

宙組エリザベート -愛と死の輪舞-』

みりおんにシシィがまわってきて、本当によかった。本当に本当によかった。やっぱりみりおんは最高の歌声だと思う。まぁさまのトートは、今まで見た中で恋に落ちるトートというものを納得させてくれるものだった。まかぜのフランツはかっこよすぎるので、私ならわかったかい?って聞かれたら、わかったわ!!!と返してしまうと思う。うらら嬢のマダムヴォルフのコレクションは永遠にリピートしたいし、私のまどかちゃんは最高に可愛いルドルフだった…。そしてなにより、私の大好きな小柳先生の演出…!小柳先生に間違いなしとまた強く思ったのであった…。


8月

『ROCK MUSICAL BLEACH ~もうひとつの地上~ 』 

遊馬くんをきちんと観ようと思って、行ってみました。

なんせ巻数も多い上に、キャラも多いので、全キャラ名シーンまとめみたいになってしまっていて、原作を知らない人はよくわからなくなってしまわないのかな?と思った。NARUTOを見たあとだから、尚更ピックアップするキャラクターを選べばいいのにという気持ちに。あとミュージカルと言ってるけど、歌が歌える人は少なかったかな…。

遊馬くんの出来自体はよかったと思う。カーテンコールでも気を抜かず、ギン乱をやろうとする姿勢に好評価。歌もめいこいよりは歌いやすそうだった。頑張れ、遊馬くん!!君ならできる!!それと、猪野くんが、ハイステとも戦国無双とも全然違う声と表情で、すごいなーと思った。一番目を引きました。

あと、オープニングでキャラ紹介をきちんとしてほしかったかなー。

 

『ライブスペクタクル NARUTO

カブト定点カメラと化してました。前作と合わせるとすごい回数見てるから、たまにはこういう見方をしてもいいよね!

 

月組『NOBUNAGA〈信長〉-下天の夢-』/『Forever LOVE‼︎』

真咲さんのサヨナラ公演…しくしく。

退団公演のオリジナルは微妙なものが多いのだけれど、信長はなかなか真咲さんのサヨナラ公演としてはいい感じだった気がする。史実めちゃくちゃだけど。当て書きなんだろうなぁと思うと、帰蝶が信長を守るために薙刀振るったり、2人で野駆けした日々を懐かしんだり、信長が帰蝶を切り捨てても先に進んで、2人が一緒に生きる未来がなかったりというストーリーがすごく切ない。カチャが光秀で、みやちゃんが秀吉なのも、月組の今後を表していたのかもしれないな…。ねねがわかばちゃんだったのは、みやわかばワンチャンある…?


9月 

月組『NOBUNAGA〈信長〉-下天の夢-』/『Forever LOVE‼︎』

フォーエバーラブ!!!!!!!!

でも、今なお、まさちゃぴのデュエダンなかったことを許せない私…。


10月

宙組エリザベート -愛と死の輪舞-』

家族全員で観劇し、全員がまぁさまに落ちてた。

「一度私の目で見てくれたなら、お互いの誤解も解けるでしょう」と繰り返しシシィとフランツは歌うけど、それができないのが人間なんだよなぁ。でも最後トートとなら一緒になれるのは、トートはシシィの分身だったんじゃないのかなと思ったり思わなかったり。シシィとフランツ、美咲と猿ちゃんみたいだよね。(唐突にKの話をする。)でも、美咲と猿ちゃんは、寄り添える。

 

『ミュージカル バイオハザード ~ヴォイス・オブ・ガイア~』

何が何だかよくわからず、突っ込みどころも多く、A型だったばかりに、壮ちゃんが簡単に殺されてたけど、溢れ出るちえさんのオーラと溢れ出る大ちゃんの壮大感で、なんとなく納得してしまうという作品。序盤はちょっとだれたかな。でも、スタオペをするのには異論がないのは、やっぱりちえさんがすごいんだと思う。あと、大ちゃんに東宝俳優の風格があって嬉しかった。

 

『ハイパープロジェクション演劇「ハイキュー!!」烏野、復活!』

全然前作とは毛色違う舞台で、ウォーリーさんの引き出しの多さを感じた。観てくれたハイキューファン以外のひとも良質なエンターテイメントと言ってくれてた。それでもきちんとこの作品は芝居だと言えるのは、原作の中のたくさんの言葉の中から、中屋敷さんの選ぶ言葉が、中屋敷さんのアレンジする言葉が、とても素敵だからなんだと思う。中でも影山が及川に対して抱いている感情のセリフは、中屋敷さんのオリジナルだと思うんだけど、私はすごくよかったと思っている。

今回も影山が凸凹のチームを繋いでいること、トラウマからチームメイトを救っていることが、とてもフィーチャーされていたけど、次はついに影山のトラウマ回ですね…。


11月

『ハイパープロジェクション演劇「ハイキュー!!」烏野、復活!』東京×1、岩手×1

影山以外で目を引いたのは、二口演じる木村敦くんで、いや〜この子こんなにやれる子とは知らなかった…。真面目なシーンとふざけるところのバランスも絶妙だし、踊れるし、セリフも聞きやすいし。気になってブログみたら、ブログもすごく誠実だし。あっちゃんのいろんな仕事見てみたいなぁと思わされました。最後の後悔しているシーンなんて圧倒的すぎた。

 

ピューロランド『ちっちゃな英雄』

キャストを若返りを図ったので、ファンも若返っていた(笑)


12月

『ハイパープロジェクション演劇「ハイキュー!!」烏野、復活!』東京凱旋×1、ライビュ×1

よく見ましたね。でも何度見てもいいんだ、この作品…。私なんてもう、頑張って何かを目指すことってあんまりなくて、心おだやかに生活したいって感じなんだけど、それでもやっぱり胸が熱くなる。

影山が日向に「そこが世界の舞台でもお前は一緒に来るんだな」という場面があるんだけど、決してベタベタした馴れ合った友人でもなく、家族でもない、でもこの先も同じ未来に2人はいるって、なんかすごいなと思った。月並みだけどすごい。「俺がいればお前は最強だ」というのは、お互いに言えることで、そしてそれが真実なのがすごい。

 

『ハイパープロジェクション演劇「ハイキュー!!」 Documentary of "頂 の景色" DVDイベント』×2

ふつーに楽しかった。会場遠かったけど。

ひとつお願いするとしたら、お姉さんは客席降りされてもとっさにハイタッチする文化がないので、ハイタッチしていいときはハイタッチするって教えて欲しい…。

 

『木村達成 ファンクラブイベント』

いつもの、可愛いウチの子がニコニコ喋ってるのをニコニコして観ている最高のイベント。

 

『ミュージカル「テニスの王子様」3rdシーズン 青学vs六角 』

テニミュサイコーセイヤー。

普通に完成度もそこそこだったし、チケット代もお手頃だし、満足度が高い、いいもの。それがテニミュである。

新しいリョーマくんも可愛かった。曲も新旧織り混ざってて楽しい。六角の新曲でおお〜〜っとなったかと思えば、ROAD歌ってくれたり、いつの時代のテニスっ子も平等に楽しめる。個人的にはお見送りが少しめんどくさいんだけど、それでも見てくれてありがとうございますって直接言われると、こちらこそ!!!っていう思いが膨らんでおだやかな気持ちになるから、あってもいい。さすがに、そろそろキャストさんの名前とか覚えられなくなってきているけれど、それはキャストさんが舞台の上でキャラクターとしてきちんとしている証なんじゃないかなとも思う。うんうん、テニミュはいいなぁ。

 

 

これでやっと全部書けたはず!!2017年も楽しもう!!!

また、いつか。

もう2年も経つのだけど、普通に名前をだしてもいいのだろうか。私は上鶴徹さんのファンである。普段は現在一般人として暮らしてるであろう彼を慮って、大っぴらに名前を出すことを控えているけど、なんだか、どうしてもいま、私は上鶴くんのことが好きだと声を大にして叫びたいので、上鶴くんの話だと宣言して、話したいと思う。

 

きっと知ってる人も多いかと思うが、上鶴くんは2年前の12/1に事務所を退社すると公式ブログで発表し、そのブログと事務所の公式サイトでのコメント以外には、特別ファンへ向けてのメッセージなんてものは出さず、さらりと姿を消した。引退かどうかの明言もなかった。(そのときは大人の事情で出せないのだろうと思っていたが、その後辞めていく子たちがファンへの思いをいろんな術で伝えているので、根に持っている。)

その発表を私は会社のお昼休みに見て、何がなんだかわからなくなって、とにかく涙が止まらないまま仕事をしたけど、全然仕事にならなかったので、早退してそのまま表参道のWESHOPへ12月のブロマイドと来年のカレンダーを買いに行った。

カレンダーは、念願のソロカレンダーだった。ソロカレンダーといっても、大判ブロマイドのようなもので、事務所のメンバーみんなそれぞれ出すのだけれど、個人のカレンダーが出るって聞いたとき、なんだかとても嬉しくて、そのときは来年も楽しい1年になりそうだなんて思って浮かれていた気がする。

泣きながらやっとのことでたどり着いたWESHOPは、今日メンバーが1人辞める発表があったなんて思えないくらい、いつも通りで、さっきの残酷な発表は夢なんじゃないかと思った。お会計を終えたあと、いつもは無愛想なお姉さんが、元気出してくださいねと声をかけてくれて、ああ、やっぱり夢じゃなかったのかと、また泣き、帰路に着いた。

家に着いてからも、なんだか、どうしたらいいかわからなくて、とりあえずブログのコメント欄やツイッターをぼんやり見ていた。コメント欄やツイッターには、引退と明言はしてなかったけど、彼は引退するのだと思っている人もたくさんいた。

「今までありがとう」

「これからの人生も応援してます」

「上鶴さんが幸せなら私も幸せです」

「ずっと大好きです」

たしか、こんな感じの優しい言葉がたくさんたくさん贈られてた。私は冗談じゃない、と思った。

ほんの1年前、自分はいつも舞台の上にいるから、仕事などで来れないときがあっても大丈夫と言ってくれた。ファンが喜んでくれるだろう発表を控えていると言っていた。なのに、なんでこんなことになったのだろうと何度も繰り返し思った。冗談じゃない。なんなんだ、この状況は、と。

私達ファンと俳優を繋ぐものは、とっても細い縁だ。俳優が舞台の上に立ってくれないと、私達は一目姿を見ることもできない。私達が客席に座らないと、彼らの俳優という仕事は成り立たない。お互いがお互いに求めるものが同じである時だけ繋がっていられる。だけど、どちらかが他のものを選んだら、簡単にこの縁は切れてしまう。私達が他の誰かや他の何かを選んだら、彼らがその職業を続ける意義を失ったら、推しとファンという関係は終わってしまう。

上鶴くんは他の職業に意義を見つけたのかもしれないと思った。その事実を受け入れて、なんなのかわかりもしない彼の第二の人生応援するのがファンというものなのかもしれないと思った。でも、できなかった。ファンだからできなかった。何年間もかけて、一生懸命繋がってきた縁を切りたくなかった。なんとか繋ぎ止めることはできないかと思って、退社までの残りの25日間、手紙を書き、ブログにコメントを入れて、ゲスブにメッセージを書き込んだけれど、何かを変えることなんてできず、2年前のクリスマス、12/25の23:59を過ぎた瞬間にあっさり公式ブログも公式サイトのプロフィール欄も消え去った。なにもなくなった。私の人生を賭けて応援したいと思っていた人は、私の目の前から消えてしまった。

 

この2年の間にD2もいっぱい事務所を辞めていって、だけど辞めたあともツイッターとかで姿を見せているのを見ると、なんとも言えない気持ちになった。それって、みんなやっぱりあの世界にいた頃を忘れられないから姿を見せるんだと思ったから。でも上鶴くんは一向に姿を見せてくれない。私は上鶴くんのファンになってから、ずっと人生が楽しくて、次の役をいつも楽しみにしていて、客席にいる間幸せだったけど、上鶴くんはそんなに簡単に舞台から降りれるくらいのものだったのだろうか。

 

そんなことを思ってしまうのはひとつだけ心残りがあるからだ。上鶴くんは16人揃ってD2として何かを成し遂げることに意義を持っていて、特に辞める1年前くらいには、全員でD2LIVEをやりたいと繰り返していた。そして、珍しくファンの声なら事務所を動かせるのだと、ファンを頼りにしているようなことを言っていた。プレゼントのおねだりもクレクレもせず、ホストちゃんでもラブを要求したことがなかった彼が。人気の子との写メをあげるのはアクセス数稼ぐみたいだと厭うような彼が。ファンの人から事務所にD2LIVEの開催を訴えてほしいとお願いしたのである。だけど、開催されることはなく、D2はD-BOYSに吸収合併されてしまった。何もしてあげらなかった。私は無力だった。もし、16人でD2LIVEができていたら、D2はD2として残されたかもしれない。もし、D2がD2のままだったら、上鶴くんはD2の一員としてなら、ずっといてくれたかもしれない。たらればでしかないけれど、そう思ってしまうことがあるのだ。

 

本当は今すぐに帰ってきてほしいと思っているし、このまま二度と会えないなんて本当に嫌だ。だけど、私の上鶴くんの1番好きなところは、誰にも流されず、自分がこうだと思うところを貫くところだから、人気絶頂期に舞台から降りて、自分の意思で他の世界に飛び込んだならそれはそれでかっこいいと思うし、さすが上鶴徹だとも思う。だけど、私は役者の上鶴徹が本当に本当に大好きだから、唯一無二だと思っているから、もしまた再び舞台の上に立つことを選んでくれるのなら、これ以上の喜びはないというくらい、嬉しい。私は、彼はどんな役柄でも、現実にいそうな共感を持てるキャラクターに変えられる素晴らしい役者だと思っているし、上鶴くんにに演じられるのを待っている役がたくさんあるはずだと思っている。演じてほしい役もたくさんある。

だから、私は上鶴くんがよく使っていたこの言葉だけを頼りに待ち続けたいと思う。だって、それしかできないから。

「またいつか、板の上で会いましょう」 

 

 

 

 

 

最後のファンへのメッセージは、

「自分の大好きなD2なら夢を追い続け、みなさんにいい景色を見せてくれると思います」

だったけれど、私の夢はいつだって、とおるくんの歩く道の先にあって、どんな作品でもとおるくんが見せてくれるものがいい景色で、どんなポジションにいたってとおるくんの立つ場所がセンターなんだよ。それだけは、知っていてほしい。私は上鶴徹のファンなんだよ。

 

 

ラディアントベイビー

面白かったも楽しかったも表現として違う気がする。共感したわけでもないし、感動して泣いたわけでもない。でも、心が震えたのは自分でわかった。そんな舞台だった。

私は舞台を観るときに、キャラクターに感情移入をするところがある。ので、観る前から勝手に、終演後には性に奔放なキャラクターが多すぎて理解不能って言ってそうと思っていた。でも、そうじゃなかった。この作品の中で描かれてたのは、周囲にいる「普通」を名乗る他人たちと何かが違う自分を自分が認めてあげるまでの過程だった。死後、キースはある一定の評価を得たし、作品の中で自分が生き続けることができたから、夢が叶ったともいえるんだけど、そんなことより、死ぬ前にキースがこうしたいと思う具体的なものが出来たことが何よりも大事なもののように感じた。自分らしく自分の道を生きているつもりで、人の評価や人の視線を気にしていたキースが、自分の意思を何よりも尊重できるようになったことに意味があるんだと思った。そして、そんなキースを抱きしめながら死んでいくクワンが本当に美しくて泣けた。この場面、自分を愛せなかったキースを愛し続けてきたクワンは、本当に美しかった。恋愛とも友情とも家族愛とも違う。ファンに少し近いんだと思う。なにか見返りがほしいんじゃなくて、惹かれて、愛してしまい、愛しているから守りたいと思った。とてもシンプルな愛情が美しかった。あと、カルロスがキースの足元でキースを看取るのが切なかった。どうやったって自分以外は他人なんだから、人とはすれ違うこともある。舞台の演出的に、カルロスと別れたあとにキースはエイズに感染したように見えたんだけど(= 不特定多数と関係を持ち続けたように見えた)、それでもキースの死の間際、カルロスが顔を見せられなくても、寄り添わずにはいられなかったのだとしたら、もう少し時間があれば、分かり合えたものがあったんじゃないかと思えた。カルロスの愛もまたシンプルだった。愛した人に愛されたかっただけ。でも、自分をなかなか愛せなかったキースは、カルロスの愛とうまく向き合えなかったのだと思う。

そんなわけで、すごくよかった。心がすっとした。ついつい、他者の目を気にして、他者の基準や感情に寄ってしまいがちだけど、自分の感情を信じて、自分が素敵だと思うものを信じて生きたいと思った。自分の人生の正解なんて、自分の中にしかないんだよね。そういう気持ちって誰かに諭してもらわないと、なかなか心の奥から出せないから、ありがたかった。

パフォーマンス的にも踊れる子歌える子が出てるから、満足。しいていうなら、歌える子多いから、大事なナンバーはシンガーじゃなくて本人に歌って欲しかったかなって感じ。ダンスは壮一くん、真央ちゃん、ごちそうさまでした…。

あと、少し残念だったのは、子役ちゃんたちが出てるから、子役志望の子とかその親とかが客層に多かったんだけど、まぁ題材が題材なだけに、上品とは言えないものを観ている中、視界に子供がいると気まずかった。映画だとたぶんR-12くらいだと思うけど…。

自分らしく生きる!と決意したのはつかの間、ブランド品を見に纏うセレブママたちを見てたら、よく女性誌とかに載っている「幸せ」の定義が脳裏にちらついて、すぐ意思が揺らいで傷ついた。なかなか自分の感情寄ることって難しい。




暁のヨナ

暁のヨナ観てきました!
六本木のEXシアターは初めてだったのですが、普段ライブで使われることが多いからか、音はなかなかよかった気がします。(アイアに慣れた耳だからかもしれない。)
あと固定席は傾斜がしっかりしてるので、後ろのほうでも全然見やすかった。見やすすぎて、珍しくあまりオペグラを使わなかったくらい。
ただ、暁シート席である前方の稼働席は少しも傾斜がありません。これは、これはどうなの…?いつものオール女性客の舞台ならともかく男性の方も結構いる舞台だったので、前のお客さんによって、下の方で何してるのか見えなかったりしました。暁シート9800円もするんですけど、特典の非売品はペラペラのシールなので、前方席確約という付加価値のために+2000円払ってる感じなんですね。なのに、前方席のほうが傾斜がなくて見えにくいとなると…、どうなんだろう。暁シートのいちばん後ろよりは確実に一般席の最前列のほうが見やすいと思う。割と広い会場だし、席によって金額が違うことが悪いと思っているわけじゃないんだけど、見やすさによって金額が違うというよりは、前の方の席に座りたい人に手数料を求めてるような感じがして、ちょっと違和感を覚えた。見切れ席に定価を払ってるときに感じる違和感に似ている。
あと、暁シートには物販優先の権利があったんだけど、個人的にはあんまり意味をなしてないように思えた。初日は優先されてはいるけど、暁シートレーンの列のほうが長かったし、2日目はそもそも物販に列がなかったような。開場前だと話は別なのかな?でも、開演前ギリギリに劇場に着く会社員のお姉さんにはあまり使えない特典なのだ…。
多分、六本木で、テレ朝が持っている箱で、箱代もかかってるし、キャストも割と揃えてるので、お金もかかってるので、チケットはこの金額なんだと思うんですが、それでもチケット代という観劇の出だしのところで、不満を感じさせないでほしいというのが本音なのです。じゃあいくらならよかったんだと言われると、独断と偏見と経験から算出すると、暁シート10800円(推しの非売品ブロマイド+パンフレット付)、一般席6800円とかはどうですかね。良い席には付加価値を、一般席にはリピートのしやすさを求めたいです。

さて、中身の話ですが、私は原作もアニメも知らず、本当にまっさらな状態で観劇したのですが、意外とわかりやすくはあった。ただ、これは私が計4回観た上に、原作を読み終えたから、最終的にそういう結論に至っただけな気もする。例えば冒頭の四龍を仲間にする流れはさすがに端折りすぎで、1回目の観劇のときは、時系列が全然わからなかった。ヨナハクスウォンの関係をメインに持ってくるのか、四龍をメインに持ってくるのか、ゲストキャラのリリやヒヨウをメインに持ってくるのか、はっきりさせるべきだったと思う。1時間45分という公演時間はテンポよく終わってちょうどいいとも思ったけど、もう少し長かったらわかりやすかったのでは?と欲が出てしまう長さでもある。2回観た後に原作を読んで、3回目に臨んだら正直少し物足りなかったので、原作ファンからしたら好きなシーン削られていたと感じてる人もいたんじゃないのかなぁ。…私はジェハが麻薬飲んじゃったとこ見たかったよ…。

と、ここまで文句ばっかり言ってるんですけど、控えめに行って超よかった。ハマった。チケットを増やした。そして原作を買った。

新垣里沙ちゃん演じるヨナちゃんは最高に可愛くて特にハクにだけ見せる甘えている姿が可愛くて、最高だったし、松下優也くんのハクを見て、本当ツンデレ演じさせると天下一品だと思った。最高に萌えた。
きたむーさんは初めて拝見したんだけど、二次元のキャラクターを演じることに慣れてる感じがした。さすがいろいろ出てらっしゃるだけあるなぁと。キジャみたいな天然で清廉潔白なイメージなかったから、そういう役もできちゃうことに驚いた。
ゼノはアニメから出てきたみたい。いつも思うけど、橋本くんって声どこから出てるんだろう。水の部族編はまだゼノの力は秘められているから、ゼノの見せ場も多くなくて少しもったいなかったなぁ。
さきさんのスウォンは、本当いちばん素敵だったなぁ。オープニングの声色だけで、何か背負っているのが伝わってきて、切なかった。ジュドさんとの絡みもよかった。ジュドさん本人もよかった〜。ちょっとイメージより年上なかんじなんだけど、最後ハクに殺されそうになっても動けないスウォン(ここのさきさんの呆然とした姿もそこまでとのギャップが大きくていい。)を連れて帰ったあとの、振り絞るように「ああいうときは戦ってくれ」と伝えるシーンがすごくいい。泣き所はここだって感じだった。泣きました。

あとは、達成さんのジェハ〜〜!!!!あんな色男の役もできるんだね〜〜!!!照れた!!!セリフの声も低く響いてていいんだけど、セリフのないところやスポットライトが当たってないところでの仕草ひとつひとつが気をぬくことなくジェハでかっこよかった。セリフのないところで、膝立てて座ってヨナちゃんやハクを優しく見つめているところがジェハそのものだった。アクションも足技の表現って難しいと思うんですけど、ちゃんと右脚に龍を宿すジェハのアクションとして成り立っていて、こういう表現が難しいものを運動神経でうまく こなせちゃうのは強みだなと思った。あとご本人もトークショーでハクを止めるシーンにこだわっていると言っていたけど、あのシーン本当によかったなぁ。私はちょっとジェドさんと対比されてるように見えた。ジェドさんは人を殺してもスウォンに生きてほしくて、ジェハはハクに生きてほしいから人を殺してほしくないように見えた。
実はすごく頑張っていたけど原作やアニメのジェハより、ちょっと若めには見えたから少し不安だった。でも、彼のブロマイドは最後のほうは終日完売だったし、贔屓目なしに文句無しの出来だったのかなって思えて嬉しい。ジェハって本当に素敵なキャラクターだから、是非またジェハ役を演じてほしいです。

ストーリーは水の部族領編持ってくるのは間違いじゃなかったとは思うんだけど、原作読んでみたら、私の萌え所と舞台の推し所は少しズレてて、それが私が観劇中に気になった違和感だったように思う。
私は水の部族領編の女の子たちの強さと男の子たちの弱さが明確に出てるところが好き。ヨナちゃんが守られるだけじゃなくて、ハクやジェハの心を救うところがいい。だから、例えば「私はあなたの百倍も早くて重い剣を知ってる」というセリフが「私はあなたよりもっと強い男たちを知っている」という言葉に変わるところは、私は言葉を選んだ人が意味を履き違えてる気がする。ヨナちゃんは別に守られたいわけじゃなくて、ハクの隣で戦えるくらい強くなりたいわけだから。そういう要所要所での違和感は少し気になった。新垣里沙ちゃんのヨナから強さを感じるだけに、セリフだけずれてる気がした。あと、そういう女の子の強さの表現をするには、リリちゃんとアユラ、テトラはアンサンブルにするレベルのキャラクターじゃなかったし、実際出番も多かったから、ちょっと立ち位置とかキャストさんの力量とかでズレを感じたかな。可愛かったんだけどね。

そんなわけでいろいろ不満も漏らしましたが、本当に暁のヨナという作品に夢中になって、原作もみんな読むくらい好きになったのは、紛れもなく舞台が良かったからだし、そういう意味では大成功だと思う。花とゆめ本誌をもう読んでないような私のようなお姉さんたちにこそ、ストライクな世界観のお話だと思うし。第三者へのきっかけ作りは成功したわけだから、今度は是非各キャラクターにスポットライト当てたりして、舞台を続けて欲しいなって思います。テレビ朝日さん次第なのかもしれないけど…。よろしくお願いしますっ!!!

雪組「るろうに剣心」

東京でチケット取れなそうだったので、ムラで観てきました。でも、なかなかチケットは取りにくかったです。雪組人気すごいですね。おどろいた。

観る前からビジュアルに関しても特に心配してなかったし、小池先生の演出だから上手くまとまってくると思っていたので、安心して観に行ったし、事実その通りでした。原作ファンの方からも中々好印象で嬉しい。宝塚が高クオリティの2.5次元物を出すことで、どんどん他の2.5次元物のクオリティも上がるといいなぁと思います。

以下、役別。

緋村剣心(ちぎさん)
ちぎさんは正統派の美人さんなのでとにかくビジュアルは最高。加えてキャラクター理解度もすごく高くて、おろ?は超絶可愛い。ちぎみゆの人気度を考えれば、きっと長期政権になるはず。ぜひ、たくさん原作物もやってほしい。軍服も見たいなー!!なんなら制服も見たいなー!!
ただ、薫より10歳以上の年上であるようには見えなかったのと、過去の心の闇をあんまり感じなかったというのは突っ込んでおきたい。これは、宝塚の薫ラブを押し出す脚本なのもあるし、私が巴役の星乃あんりちゃんラブなのもあるんだけど、もう少し巴のことを引きずってほしかったというか、剣心の心の傷を感じたかったかな、なんて。その方が、薫のまっすぐさに救われたことがわかりやすいと思う。

神谷薫(ゆうみちゃん)
私、正直薫って苦手なキャラクターなんですよ。たぶん、女が苦手な女のキャラクター。だけど、ゆうみちゃんだと嫌味にならない不思議。伯爵令嬢のコリンヌもそう。悪く言えば偽善者に見えてしまうキャラクターを、本当の善人に見せてしまうのは、ゆうみちゃんの演技力が高くて、そしてその演技力に私達観客が信頼を寄せているからだと思う。
物語の終盤、望海さんと対等に歌いあってるところも、さすがだなぁと本当に思った。全てにおいてレベルの高い娘役さん。ちぎさんはいい嫁もらいましたね。

加納惣三郎(だいもん)
正直むちゃくちゃなキャラ設定だと思う(笑)だって他の男を愛してる女を好きになって振られて逆恨みして明治政府の転覆を狙うってちょっと理由が弱い。個人的には戦争に巻き込まれて愛する女を失ったとかのほうが、剣心と重なってよかったのにと思ってしまった。でも、こういうむちゃくちゃなキャラ設定に説得力を持たせてしまうのがだいもん。アルカポネのときも思った。すこし語弊があるけど、だいもんは駄作を名作に持っていく力があると思う。声量のある歌声、ダイナミックなダンスと、意志の強そうな目。それらに引き込まれてるうちに、キャラクターにも引き込まれてしまう。ううむ、かっこいいなぁ。

斎藤一(さきちゃん)
ビジュアルは思ったよ以上にぴったり。仕草もかっこいい。特にタバコの扱い方がかっこいい。惜しむらくは声かな。もう少し、もう少し低ければ…!あと、なんか剣心と仲よさそうで可愛かった。斎藤編も観たいよね。新撰組時代についてあんまり描かれなかったから、まだまだかっこよさを出しきれてない。さきちゃん主演で斎藤過去編どうですか?だめですか?

武田観柳(しょうくん)
二枚目なのに三枚目がうまいしょうくん。今回、いちばんおいしい役だったと思う。ソロの曲は、笑わせにかかるところ日替わりなことにびっくり。しょうくんの知らない魅力、たくさんあるんだなって思った。ちなみに、赤べこで列に割り込めって、小さくズルしてるところが好き。部下に予約させればいいのに。かわいい。ガトリング撃ってたけど、全然当たってないし、背後ガラ空き。かわいい。

蒼紫様(かなとくん)
美しいね…本当美しいね…。思わず舞台写真買ってしまいました。最強最強と語彙の少ない蒼紫様。いちいちポーズをつける蒼紫様。あっさり味方になってくれる蒼紫様。上演時間と主要キャストの多さの関係で、確実に割りを食ってしまい、なんか頭の弱い子みたいになってたけど、それでも客席を夢中にさせるなにかがあった。ビジュアルがいいけど、ビジュアルだけではないと思う。スタイルもいいけど、スタイルだけではないと思う。声もいいけど、声だけではないと思う。まあ、要はぜんぶかっこいいということですな。美しさって本当に武器だと改めて思う。

雪代巴(あんりちゃん)
何を隠そう、私はあんりちゃんが好きだ。とにかく顔が好きだ。声も好きだ。笑顔も好きだ。とても好きだ。
その前提があるとはいえ、とても儚くて美しい、すごくいい巴だったと思う。剣心の頬に傷をつけるときの美しさといったら…。だから、余計に思うんですけど、ちょっと端折り過ぎだよ〜〜!!あと、今守るのは巴じゃなくて薫ひとりって歌はどうなのよ〜〜!!ここだけは、私大変気に入らないです!!なんかちがう!ちがうよ小池先生!!巴という暗い過去があるからこそ、薫という明るい未来が輝くんですよ。どっちかじゃないと思うんです。これも、せあくんとあんりちゃんで過去編やってください!

とりあえず、役別についてはこんな感じで終えておきます。
ここからは私が宝塚について思うこと。

私は宝塚がとても好き。だけど、かなりライトなファンです。入出も滅多に観ないし、ご贔屓はいるけど、ファンクラブの会員でもない。だけど、そんな私でも受け入れてくれる世界だと思っている。いつもそこにある安心感がある。多種多様なファンの方がいて、どんな愛し方でもいいんだと思える。だから、とても好き。
とはいえ、本当は影ではいろんなことがあるんだと思う。トップになれるなれない、路線に乗る外れる、あとはきっとファンの中の争いもあるんだと思う。
だけど、それでも私は宝塚が好き。劇場の雰囲気が好き。キャトルで溢れんばかりのグッズに囲まれて買いすぎちゃうのが好き。毎年部屋がカレンダーだらけになるのも好き。始発で当日券並ぶのも好き。
好きな子が路線から外れて泣く日もあるけど、退団して泣く日もあるけど、それでもずっと変わらないなにかがある。日々変わっていて、忙しない。だけど、劇場はいつもあそこにあって、いつもと同じ拍手を今日も贈れると思うだけで、胸が締め付けられるくらい愛しい気持ちになる。宝塚も変わってきていて、これからも変わっていくと思う。それでも、あの劇場の中にある美しい部分はきっと変わることはないと思う。

次は東京で宙組。たのしみだなぁ。